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院長ブログ

ニキビ治療にディフェリン(アダパレン)を導入する際に行っていたこと

2021年07月31日

ニキビ治療にディフェリン(アダパレン)を導入する際に行っていたこと

これも2008年にディフェリンが発売されて、できるだけこの薬剤をニキビ治療に使用してもらいたいと、ない頭をひねって当院での流れを作った時の資料です。恐らく2010年前後のことだと思います。

「医師側はこんなことを考えてんだ」、の一例と思って頂ければ幸いです。

「抗菌剤オンリーの外用治療から脱却してもらいたい」「ニキビの予防に目を向けてもらいたい」という思いで私たちが取り組んだもので、今見てもその当時の私の必死さが何となくわかるような気がします。

1)受付待合室にて:壁面のテレビモニターにて

アクネボードの動画を目にする→ニキビの発生について知る。

2)診察室にて(視診・問診を中心に)

 ①皮疹の観察
 ②治療歴の聴取

・内服抗生剤の使用状況

・外用剤の種類

・アダパレンの使用経験の有無有ならば、その効果の程度、刺激症状の有無、本人の製剤に対する評価を探る。
効果不良との評価であれば、使用方法・期間・量の確認。

・市販薬(ピーリング剤など角質剥離作用のあるものを中心に)の使用状況の把握

③基礎疾患や不随する皮膚症状の確認:AD、脂漏性皮膚炎、その他の湿疹・皮膚炎などアダパレン使用にて刺激症状が出やすいかどうか、の参考に。

④希望する治療方針の聴取:当院には自費治療での光治療を希望して来院する方もおられますが、

基本的には混合診療になることなどを理由にお断りしている。

3)診察室にて(アダパレンの導入について)

塩野義・ガルデルマからの小冊子と自院で開業以来改変しながら使っている資料を渡す。

初回に時間を割いてニキビの発生、「アダパレン」の作用と副作用ならびに簡単な対処法、治療の基本方針、日常生活上の注意点などをまとめて説明。

以後は、短時間で本人が困っている箇所を中心に診察を行い、改めて「アダパレン」外用がニキビ治療の中心であることを確認する。

①ニキビ治療の基本となる薬が「アダパレン」であることを最初に伝える。

②「アダパレンの作用」について説明

「アダパレン」を外用することによって、皮膚のターンオーバーが促進(生まれ変わりを早める)される。

                  ↓

    外用継続することによって、皮膚の角質層が薄い状態が維持されるようになる。

                  ↓

    毛孔漏斗部の角質も薄くなることによって、皮脂が詰まりにくくなる。

                  ↓

               面疱形成の抑制

                  ↓

               紅色丘疹の抑制
こうした流れを説明して、「アダパレン」外用がニキビ治療の主軸であることを理解してもらう。 

③「アダパレンの使い方:特に使用範囲」の説明 

*点ではなくて、面で外用する意味を理解してもらう。

ブツブツできているところだけに塗るのではなく、あなたにとって、ニキビの出来やすい部位には、その時にニキビが有る無しに関係なく1日1回お風呂上がりに外用する。

それによって微小面疱が治療されることになる。

言い換えれば、「アダパレン」を塗り続けている皮膚だけがニキビの出来にくい角質層の薄い状態を維持できる。止めれば、本来あるべき姿に戻る。

④「外用抗生物質の意味と使用方法」の説明

さらに盛り上がっているような赤ニキビがあり、そこにはニキビ菌などのばい菌が増えている訳だから、ばい菌を押さえる成分である抗生物質(化膿止め)の塗り薬を先ずはその部分に上乗せする。

⑤「内服抗生物質の意味と使用方法、ならびに耐性菌などの問題点」の説明→「アダパレンが治療の中心となる理由」へ繋げる。

さらに「おでき」のような大きな赤ニキビが沢山出始めた時には、抗生物質(化膿止め)の飲み薬の手助けを借りてでも、少しでも早くばい菌の数を元ぐらいの量に減らすことを考える。

                 ↓
それによって「ニキビ痕」を最小限にとどめたい。
但し、どんなに続けて内服しても、ニキビ菌やブドウ球菌などは常在菌だから(共存しているのだから)決してゼロにはならない。そればかりか、よく聞くように耐性菌化するなどの問題が生じてくる。

                 ↓
だからこそ、使用も最小限にとどめたい。

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だからこそ、ニキビ発生の原因の一つである「毛穴のつまり」を処理することを中心に考える。

                 ↓
そのための唯一の保険治療薬が「アダパレン」である。
だからこそ「アダパレン」がニキビ治療の中心となる。
この目的で行われるのが、ケミカルピーリングや「アダパレン」外用である。
*患者のバックグラウンドによっていくつか使い分ける。

⑥「アダパレンの副作用」の説明

(普通の方)
生まれ変わりを早くする(ターンオーバーを早める)、ということは「皮を剥いてゆく」ということと同じだから、大なり小なり皮膚ががさついたり、ということはよくよくあることだし、もっと敏感な人は赤みが出たり、ヒリヒリしたり、などあったりはするけれども多くの人は1~2週間という期間をかけて何とか使えるようになることがほとんどである。

(敏感そうな方
がさつきまでは許容範囲だけれども、赤みヒリツキというのは皮膚が注意信号を発しているということだから、その際には調節を入れましょう。その部分を避けて塗る、より薄く塗る、など。
あるいは乳液だとかクリームの後からあえて外用する。そうすると薬の吸収が悪くなるから、効果が落ちたとしても、刺激症状も少なくなるはず。それで使えるようになれば、今度は使う順番を逆転させる、それも調節のうちである。

(状況に応じて追加
*ADを基礎疾患に持っているヒトでも使えているヒトは少なからずいる。だから、無理をする必要がないから自分のペースで継続してゆくことを考えること。

*湿疹などのコントロールが先ずは優先→その後に「アダパレン」導入を

*資料のみ渡すなど

*ターンオーバーを早めると言っても、一回転するのに約1ヶ月はかかるわけだから、この手の外用剤は2ヶ月、3ヶ月と続けてゆくうちに少しずつニキビの出現の確率を少なくしているものだということを理解してもらう。

⑦「皮膚のターンオーバーへ影響を与える事項と日常生活での注意点」

・メークや汚れをを十分に落とせていない
・水分が不足する
・紫外線に当たる
・周りに赤ニキビがある
・かぶれ、湿疹

もっと言えば
・髪の毛や衣服がすれる
・自分で触るのが刺激になる

など、ご存じのようにいろいろなことがターンオーバーに影響を与える。
だからこそ、自分が手を出せるところからでも、日常生活でのスキンケアの改善を考えましょう。

4)closing

では次は2週間後に「アダパレン」を使ってどうだったか、経過をお見せ下さい。
本日は、せっかくなので「アダパレン」の使い方に関する動画があるので参考までに見ていって下さい

スタッフへ引き継ぎ、スタッフは「わからない箇所はありませんか?」などを確認して、別室へ誘導。

5)別室にて「ディフェリンの1,2,3メソッド」の動画視聴:iPadにて
*視聴後にやはり「アダパレン」を使いたくないと申し出る方も実際にはいる。→本人の意向を尊重。

医療法人社団 精華会
ミルディス皮フ科 村上 義之