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中等度~重度のニキビに対して、
イソトレチノインは欧州や米国の治療
ガイドラインでは高いレベルで
推奨されており、
全世界で30~40年以上前から
使用されています。
(FDA認可は1982年)
イソトレチノインは
皮脂腺からの皮脂分泌を抑制し、
さらには皮脂腺自体を縮小させる効果があるため、
一定の副作用はあるものの非常に効果の高い治療薬です。
認可されている欧米では重症ニキビに対する
第1選択とされています。
イソトレチノインには…
・重症の炎症性ニキビに対して効果が期待できる
・長期寛解(ニキビを繰り返さない)が期待できる
という特徴があり、
中等症以上のニキビでお悩みの方、
繰り返すニキビの再発でお悩みの方には
非常に有用な薬剤です。
しかしながら現時点(2021年)では、
残念ながら未だ日本では厚生労働省から
認可はされていません。
保険治療薬にてコントロールが出来ない方に対して
当院にて未認可医薬品を手続きにのっとり
輸入して提供いたします(自費診療)。
通常の日本国内の認可医薬品
に対する副作用救済制度は適応されません。
イソトレチノインは、先発医薬品が
「アキュテイン」という製品名で、
現在はすべて後発医薬品に置き換わり、
「ロアキュテイン」、「イソトロイン」、
「ソトレット」、「クララビス」などがあります。
当院では「イソトロイン」を採用しています。
イソトレチノインのニキビに対する効果
中等度のニキビ患者に対して24週に渡って
20mg/日のイソトレチノイン治療を行った研究では、
98.99%の患者が改善し、
中でも著名に改善した患者が98.3%と
非常に高い有効率が報告されています 。
重度のニキビ患者に対して
20週に渡って1mg/kg/日の
イソトレチノイン治療を行った研究では、
95%以上の炎症性ニキビの減少が見られた患者が
90%であり、用量依存的に有効率が
上昇したという報告もあります 。
近年では70~80%の完治(再発がない)と
言われることが多いようです。
あわせて近年では
比較的低容量のイソトレチノイン(0.3~0.5mg/kg/day)
でも効果が期待できるとされており、
日本人においては欧米人と比較すると
重症の方が少ない、副作用を軽減する、
他のニキビ治療約と異なり保険適応と
ならないことなどの事情もあり、
この低容量で開始することが多いようです。
但し通常量(推奨容量は0.5~1.0mg/kg/day。
極量は2mg/kg/day)で治療した方が効果が高い、
再発が少ないなどの報告や、
累計内服量が120~150mg/kgになると
再発が少なくなるとも報告されています。
作用としては、他の外用剤や内服薬と
異なり下記のようにニキビの発症要因
である4項目を全て一剤で抑制するので
効果的なのです。
①皮脂分泌抑制ならびに皮脂腺の萎縮
②面疱抑制:ターンオーバーが促進され、
角質層が薄くなることによってニキビでの
毛孔漏斗部の角化が抑制され、
面疱が出来にくくなります。
③アクネ菌↓:直接的な殺菌作用はありません。
皮疹分泌低下に伴い毛包内のアクネ菌が減少します。
④抗炎症作用
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イソトレチノインがお勧めの方
・重症のニキビ患者
・繰り返す中等症のニキビ患者
・皮疹の数は少なくても、ニキビ痕を残す
ようなひどい皮疹(嚢腫病変など)が出る患者
・18歳以上の方
イソトレチノインが使えない方
・妊娠中の方(催奇形性のため)
・妊娠を考えている方
・授乳中の方
・小児(少なくとも12歳以下では使用できません。
骨の発達障害のため)
*18歳未満の方は初回処方時に
保護者の方と一緒に来院下さい。
・潰瘍性大腸炎、クローン病など
炎症性腸疾患や重度の肝機能障害を
有する方、あるいは有していた方
・うつ病、統合失調症などの
精神疾患をお持ちの方
・レーザー脱毛、光脱毛を行っている方
(内服治療中ならびに内服終了後
最低1ヶ月は脱毛施術を中断して頂きます)
・イソトレチノイン製剤にアレルギーをお持ちの方
・レーシック手術前後6ヶ月は
イソトレチノインの服用をお控え下さい
・採血などの定期検診をお受け頂けない方
イソトレチノインの服用量、期間について
服用量について
世界標準的には0.5mg/kg-1.0mg/kgを
15−20週内服します。
日本人においては重症ニキビの方は
少ないので、0.3mg/kg程度からスタートする
場合が多いです。
ただし、その場合、一旦ニキビがなくなっても
再発してしまう可能性が高くなります。
1日1回または2回、必ず食後に服用して下さい
(脂溶性薬剤ですから、
空腹時には胆汁がでないため吸収されません)。
中等症:20mg1錠、20mg+10mg(合計30mg)の2錠
重症:20mg2錠(合計40mg)
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治療期間について
1クール、約4~6ヶ月間行いますが、
個々のニキビの状態で服用期間は変わります。
1クールの治療終了後、最低でも2ヶ月間
(できれば4ヶ月間)の休薬期間を取ります。
その間、ニキビの再発が軽度であれば、
イソトレチノインによる治療は一旦終了です。
再発がある場合は、2ヶ月以上の休薬を取った後、
再度受診していただき、2クール目の治療を
行うかどうかをご相談します。
副作用について
イソトレチノインの副作用は多岐にわたりますが、
ほとんどの方に認められるのは肌の乾燥、
口、鼻、眼の乾燥です。
重大な副作用
・胎児に対する催奇形性
(妊娠中、授乳中は決してイソトレチノインを
飲むことができません)
・炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
・うつなどの精神疾患
中等度の副作用
・横紋筋溶解症
(重症化することは少ないと考えられます)
・肝障害
・コレステロール高値
・中性脂肪高値
・貧血
・薬剤に対するアレルギー
軽度な副作用
・肌の乾燥
・爪のダメージ
・口の乾燥
・鼻汁
・ドライアイ、目の光線過敏
・髪が細くなる
・筋肉の痛み
・関節の痛み
・胃腸障害
・頭痛、疲れ
注意点について
イソトレチノインの治療期間中、
治療後1ヶ月はレーザー脱毛や
ワックス脱毛はお控えください。
治療中、侵襲の強いレーザー治療はできません。
治療中、治療後最低1ヶ月は献血ができません
(以前は6ヶ月とされていました)。
治療前、治療中、治療後
最低1ヶ月は妊娠、授乳はできません。
治療中は角質が薄くなるため
日焼けしやすくなります。
適宜日焼け止めなどの使用をお願いします。
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※女性の方は必ず次の正常な月経が始まって
2、3日目を過ぎるのを待ってから
服用を開始してください。
重大な副作用として、胎児の催奇形性があるため、
内服中及び内服中止後1ヶ月間は必ず
避妊を行っていただきます。
アメリカのiPLEDGEプログラムに準拠し、
処方に際して内服前と1ヶ月に
1回の妊娠反応検査が必要です(女性) 。
必要な検査
服用にあたり、服用前、以後1ヶ月、3ヶ月後、
服用終了時(4~6ヶ月)に採血を行います。
血算、肝機能、クレアチニンキナーゼ、
高脂血症、高コレステロールの検査などが
最低限必要です。
処方に際して内服前と1ヶ月に
1回の妊娠反応検査が必要です(女性)。
料金について
・イソトレチノインは自費診療となります。
・薬の処方に際して、必ず診察と検査が必要です。
・服用量によって値段がかわります。
・未承認薬のため、日本の副作用救済制度の対象外となります。
イソトレチノイン10mg:1錠 330円(税込み)、
28日分 9,240円(税込み)
イソトレチノイン20mg:1錠 440円(税込み)、
28日分 12,320円(税込み)
30mgは10mgと20mgを各1錠ずつ使用。
40mgは20mgを2錠使用。
自費初診料:3,300円(税込み)
自費再診料:1,100円(税込み)
血液検査:4,400円(税込み)
尿検査(女性のみ):1,100円(税込み)
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アキュテイン(ACCUTANE)(わが国で未承認の難治性ニキビ治療薬)に関する注意喚起について:厚労省
米国等で難治性ニキビの治療に使用されている「アキュテイン」(一般名:イソトレチノイン)については、妊娠中の女性が服用した場合に、胎児への催奇形性のおそれがあるため、米国食品医薬品局(FDA)では、インターネットや個人輸入により入手することのないよう、注意喚起を行っています。 そこで、この注意喚起を一般の方が容易に正しく理解することができるよう、重要な事項の邦文訳を掲載いたしました。 ※ アキュテイン及びそのジェネリック医薬品については、数量に関係なく、医師の処方せんまたは指示書に基づき必要な手続きを行わない限り、個人輸入することはできません。 商品名:アキュテイン(ACCUTANE) 一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN) カプセル 10mg、20mg、40mg アキュテインは、欧州においては ロアキュテイン(ROACCUTANE) の名称で販売されています。 また、以下のようなアキュテインのジェネリック医薬品についても、アキュテインと同様の注意が必要です。 商品名: ソトレット(SOTRET) 一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN) カプセル 20mg、40mg 商品名: アムネスティーム(AMNESTEEM) 一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN) カプセル 10mg、20mg、40mg 商品名: クララビス(CLARAVIS) 一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN) カプセル 10mg、20mg、40mg 商品名: イソトロイン(ISOTROIN) 一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN) カプセル 20mg 商品名: アクノティン(ACNOTIN) 一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN) カプセル 10mg、20mg |
アキュテイン(ACCUTANE)に関する一般使用者向け情報
(米国食品医薬品庁(FDA)の公表する、一般消費者向け注意喚起より抜粋)
イソトレチノインは、医師や薬剤師などの専門家による緊密な指導の下でのみ使用される必要がある。 妊娠又は妊娠している可能性がある場合、胎児に先天異常、流産、早産、死産を引き起こすおそれがある。 ひどい頭痛や、目のかすみ、めまい、吐き気、おう吐、脳卒中、下痢、筋力低下などのほか、 重大な精神症状 (うつ、自殺など)の副作用を生じることがある。 | |
・専門家による診察を受けずに、決して購入すべきではありません。 | |
・妊娠している、妊娠する予定である又は妊娠する可能性のある場合は、決して服用してはいけません。 | |
・処方せんなしで販売するウエブサイトがあるが、これは違法であり危険である。 |
米国食品医薬品庁(FDA)の公表する、イソトレチノイン(アキュテイン)に関する患者向け情報より抜粋
Q. | イソトレチノインは何の薬ですか? |
A. | 難治性のニキビで、他の治療法が有効でない場合の治療に使います。 重大な副作用を生じることがあるため、FDAのリスク管理プログラムを理解して、実行する患者さんのためだけの薬です。 |
Q. | イソトレチノインを服用してはいけない人は? |
A. | 妊娠している人、妊娠予定のある人、または服用期間中に妊娠する可能性のある人 胎児への重大な催奇形性があります。 母乳を与えている人 |
Q. | どのような副作用がありますか? |
A. | イソトレチノインの服用により、次のような重大な副作用を生じることがあります。 (1) 胎児の奇形、流産、死産、早産 妊娠している人または妊娠予定の患者は服用してはいけません。 服用期間中とその前後1ヶ月間は妊娠してはいけません。 もし妊娠した場合は、すぐに服用を中止し医師に相談してください。 (2) 鬱、精神病(幻覚、幻聴)、自傷行為、自殺企図などの重大な精神疾患 |
Q. | イソトレチノインを服用中に気をつけるべきことは何ですか? |
A. | 必ず医師の指示に従って服用してください。 服用期間中とその前後1ヶ月間に性行為をする場合は、必ず避妊を行ってください。 服用期間中とその後1ヶ月間は妊娠、授乳、献血をしないでください。 ※妊娠女性への輸血により、胎児にイソトレチノインの影響が生じるおそれがあります。 イソトレチノインを、他の人と共用しないでください。 |
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ミルディス皮フ科
村上 義之