直径1~2mmの表皮直下に出来る白色の小丘疹で目の周りによく見られます。
こするなどの刺激や炎症によって皮膚付属器や表皮角化細胞が破壊された
角化性嚢腫で、小切開により白色の角質塊が出てきます。
一部の患者さんは「小さな脂肪の塊」というような言い方をされます。
大きめのものを選んで針や炭酸ガスレーザーで穿刺して内容物を
押し出します。
少し大きめのものでは施術後にテープ保護をしていただきます。
頬など下床に骨がある部位は穴を開けたあとは面疱圧出の要領で
押し出せるのですが、眼瞼など下床に骨がない部位ではピンセットで
つまんで押し出さねばならないのでより痛みを伴います。
治療後3、4日は傷の赤みが出ることがあります。こするなどの
行為がないかどうか自身の日常生活を見直しましょう。
泡洗顔、洗顔後の水分を拭き取るのにタオルを押し当てるだけで
なくこする行為が加わっていないか、などなど。
花粉症の時期に目の周りに目立つことも少なくありません。
また、アトピー性皮膚炎の方で同じく眼囲をこする癖がある方
にもよく見受けられます。
高齢者で乾布摩擦をよく行う躯幹や上肢に稗粒腫が多発した方
もおられました。
治療法:針や炭酸ガスレーザーで穴を開けて、内容物を
押し出します。基本は保険適応です。
*あまりにも数が多くて一度に施術希望の方、表面麻酔外用後に
可及的に炭酸ガスレーザーでの処理を行なう事も可能です(自費)。
稗粒腫の写真
医療法人社団 精華会
ミルディス皮フ科 村上 義之