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院長ブログ

美容治療入門6

2021年08月23日

次に皮膚の老化について一緒に考えてみましょう。

皮膚の老化とはいっても、成分変化などではなく形態学的な(見た目の)変化を中心にします。

「スキン エイジング アトラス」から(1)

女性の臨床的老化インデックスの作成(対象:18~80才 アジア系女性218名)

シワ相関係数たるみ相関係数
 目の下0.0654 上眼瞼外側のたるみ0.0659
 鼻唇溝0.0636 顔の下部のたるみ0.0626
 目頭の間(鼻根部)0.0635 頚部のたるみ0.0587
 目尻0.0617 頚部のキメ0.0570
 口唇上部0.0614 目袋0.0564
 前額0.0588
 口角0.0576
 下顎部皮膚の萎縮0.0568シミ相関係数
 眉間0.0564 頬骨付近シミの程度0.0620
 頚部0.0336 頬のシミの密度0.0587

これから解ることは、

相関係数が高い部位というのは、誰しも年齢相応に出てくる変化ということ。

逆に相関係数が低い変化は、人それぞれということではあるのですが、それが目立つ場合には年齢以上に見られる可能性があるとも言えます。

これをどうとらえるか?

①誰しもが目立つ変化が少なければ、若く見られるのではないか?

②年齢との相関が低い変化が目立つ場合は、老けて見られるのではないか?

        ↓

この2点に相当する部位から手をつけて(対処して)ゆくことになりそうです。

さらに無理矢理順位をつけるのであれば、②を優先させる方が有利かも知れません。

しかしながら、このあたりは「自身がどれを一番気にするか?」「費用対効果に優れる部位を優先する」

などを踏まえて判断することになるでしょう。

いずれの項目も、確かに年齢を感じさせる変化ばかりですよね。

左は「表情ジワ」の代表とされる眉間のしわ

右は「たるみジワ」と言われるマリオネット・ライン

改めて見るまでもなく、シワが深くなればなるほど年齢を感じさせます

シワが浅くなれば、それ相応に若く見えますね。

肌に表れるうねりの変化が、加齢によるたるみを印象づけていた

 (たるみの進行について:「カネボウ」の資料より抜粋)

 これらのうねりは、加齢に伴い広範囲にはっきりと表れてくることがわかりました。これらのうねりを、カーブの強さ(曲率κ)、 山と谷の位置と高さ(深さ)を算出して、定量的に比較してみると、頬部では、顔の中心線に近い部分のカーブの強さや高さ(深さ) が大きく、しかも、加齢とともに、より顕著に急になっていました。また、谷の位置が顔の外側に行くにつれて下がっていくことも明らか となりました。

うねりが顔の中心線に近い部分から発生し、年齢とともに顔の外側に広がっていき、谷の位置が年齢で変化すること によってたるみが形成されてくると考えることができます。

一方、口もとでは、加齢とともに、口もと側よりも顔の外側のうねりのカーブ が急になり、口もとのたるみは、顔の外側で顕著に形成されていることがわかりました。

 このように、年代ごとに徐々に変わる、うねりの大きさ、範囲、山と谷の位置といった顔の形状変化が、加齢によるたるみを印象 づけていることがわかりました。

Figure 1. Typical aging skin changes.

典型的な皮膚老化に伴う変化

ANATOMY AND PATHOPHYSIOLOGY OF FACIAL AGING

Marc S. Zimbler, MD, Mimi S. Kokoska, MD,

and J. Regan Thomas, MD

より引用

1 = thinning hair and receding hairline; 頭髪が細くなり、生え際が後退する

2= forehead rhytids and ptosis; 前額のシワと下垂

3= glabellar rhytidosis; 眉間のシワ

4 = brow ptosis; 眉毛下垂(特に外側)

5 = temple rhytidosis and ptosis; こめかみのシワと下垂

6= upper lid redundancy and ptosis; 上眼瞼のたるみ(余剰皮膚)と下垂

7= lateral canthal rhytidosis; 目尻のシワ

8 = nasal root rhytidosis; 鼻根部の横ジワ

9 = lower lid redundancy and rhytidosis; 下眼瞼のたるみと下垂

10 =lower lid fat pseudoherniation; 下眼瞼脂肪の仮性ヘルニア(目袋:eyelid bagとも呼ばれます)

11 = malar bag formation; 頬袋とでも訳すのでしょうか?(リスやハムスターっぽくないですか?)

12 =cheek rhytidosis; 頬のシワ

13 = preauricular rhytidosis; 耳前部のシワ

14 = nasal tip ptosis and dependency; 鼻尖部の下垂

15 = cheek sagging and fat atrophy changes; 頬のたわみと脂肪萎縮による変化

16 = deepening nasolabial crease; 鼻唇溝が深くなる

17= facial rhytidosis and sagging; 頬のシワが増えてたわむ

18 = perioral rhytidosis; 口唇周囲のシワが増える

19= upper lip flattening and lengthening; 上口唇のふくらみが減って縦に延びる

20 = thinning and atrophy of vermillion (red lip); 口唇赤唇部が萎縮して薄くなる

21 =chin pad ptosis and retraction; 下顎の組織が下垂するとともに薄くなって出っ張りが減少する

22 = jowl formation; 下顎と頬の境界部分のたわみ

23 = cervical rhytidosis; 首の横ジワ

24 = submental fat accumulation; オトガイ下方の脂肪の蓄積

25 = platysmal banding; 広頚筋束

26 = rhytidosis and midneck hollowing; 首中央の窪み

27= submaxillary gland ptosis. 顎下腺の下垂

10(eyelid bag)と11(malar bag)についての補足

http://aaronstonemd-plasticsurgery.blogspot.jp/2013/03/malar-bags.html

引き続き、皮膚の老化の過程を見て行きましょう。

(Medscape Dermatologyからのスライド引用)

-1 皮膚老化は皮膚だけの問題ではない:構造・形態の変化

皮膚、脂肪、筋肉、骨が構造変化を来たし、その結果として顔貌が変化してゆく(形、バランス、比率)

-2 皮膚老化は皮膚だけの問題ではない:皮膚表面の変化(菲薄化してちりめんジワを呈す)

-3 皮膚老化は皮膚だけの問題ではない:表情じわ

皮下の筋肉の収縮に伴って表面の皮膚がたわむことを繰り返して折れジワが出現してくる

-4 皮膚老化は皮膚だけの問題ではない:脂肪の下垂

脂肪は下記のような区画に分かれており、その中での萎縮や下垂が生じる。

The Fat Compartments of the Face: Anatomy and Clinical Implications for Cosmetic Surgeryより引用

-5 皮膚老化は皮膚だけの問題ではない:加齢に伴う骨吸収

骨も変化します。これによっても「たるみ」が出てきます。

-6 皮膚老化は皮膚だけの問題ではない:複合変化ではあるが、注入療法などで改善する

実際には、今まで見てきたような問題が複合して、スライドのような変化をきたします。

皮膚表面のシミや萎縮、毛細血管拡張症などは除いても、

1)シワ

2)たるみ

3)全体としての輪郭の変化

4)眉毛の形の変化 :特に外側が垂れてきます

5)眼のサイズ :眼窩が広がるので、窪んで目が小さく見えるようになります

6)口唇の形、ボリューム :薄くなります

7)鼻の形:骨張ってくる

スライドの症例のような中等症では、施術に伴う改善変化は明らかだと思います。

Filler Mの変貌 私だってフィラーで膨らませると、変化します!

ミルディス皮フ科 理事長 村上 義之