東京都足立区北千住ならびに神奈川県横浜市西区
にありますミルディス皮フ科の村上です。
この図は
・生理のある有経女性は圧倒的に鉄欠乏になりやすい
・成長期である思春期には男女ともに鉄欠乏になりやすい
・第2次性徴の時期と重なる女性では身体成長と月経が重なるため、
例え理想的な食事をしていても鉄欠乏になってしまう
ことを表しています。
今回はミルディス皮フ科(北千住院)の2022年度に
取り組むプロジェクトをご紹介したいと思います。
当院は、今後は皮膚科の通常の保険診療ならびに従来の
美容皮膚科治療に加えて、より予防や未病といった病気の前段階での
改善に役立てるようになってゆきたいと思っています。
当院のミッションは
「皮膚科・美容皮膚科医療を通じて地域の皆様の幸せに貢献する」です。
美容と健康が繋がった時、喜びはより大きくなるのではないでしょうか?
現在の症状を緩和するだけではなく、より根本原因に
アプローチするためには栄養学的な事項が必須だと感じていますし、
美容と健康の基礎にも食事をはじめとする栄養が
重要だろうと思われます。
また皮膚科とは直接関係はなくても、健康に関することであれば是非とも
積極的に介入してゆき、患者さんの予防・未病に役立ちたいと思っています。
それこそが地域医療で求められていることではないかと。
「知らなかった」「もし知っていれば、試していれば…」を
少しでも減らすことができれば、その方達の未来は大きく変わる可能性
が出てくるのではないでしょうか?
例えば、ニキビの発症始まりからアダパレンやBPO製剤を適切に
使うことによってニキビ痕の出現を回避できれば人生が変わる
とまでいかなくても、ニキビ痕でうじうじと悩むことなく
自分の人生の目標に向かって邁進できるかも知れません。
ニキビの発症にあわせて、血液検査でヘモグロビン値は
正常でもフェリチンは非常に低いという鉄欠乏がわかって
補充できれば様々な体調不良が改善されるかも知れません。
亜鉛も同様です。
普段ニキビの発症の年代では採血もされないし、
普通一般の採血項目には含まれていませんから判らないのです。
丁度ニキビが発症してくるのが第二次成長にあわせてですので、
理想的な食事をしていても生理の始まった女子では
鉄欠乏になってしまうとされています(表題の図を参照)。
折角、ニキビ治療で当院を選んでくれたのですから、
是非とも採血をして評価をする、
そして必要なら鉄や亜鉛を補充することの重要性を
是非とも知って実践してもらいたいと思うのです。
また、同じくニキビで悩む年齢の女性にHPVワクチンの
有用性ならびにキャッチアップ接種の対象であることを
お知らせするのも大切だと思いませんか?
このコロナやその前の積極的接種の推奨を控えたことにより、
先日資料をお渡ししたように現状維持だと5,000人以上が余分に
子宮頚癌で死亡するシナリオがでています。
接種率が回復すれば2,600人以上が助かるシナリオに変わるよう、
私達もほんの少し声をかける、
不安を解消してあげるなどができないでしょうか?
ワクチンの接種券が届いても、
興味が無ければ(知識が無ければ)放置されてしまいます。
さらに当院には多くの方がプラセンタ注射に来てくれています。
そんな方達を中心に、更年期の手疾患にエクエルが有用で
あることをお知らせするのは比較的簡単にわれわれが
取り組めることなのではないでしょうか?
手の変形が発生している方はもちろん、
できれば変形する前の違和感を覚えるタイミングから
ソイチェックでエクオールが作れるかどうかをチェックして、
作れない体質ならエクエルの内服で痛みや変形が予防できるとしたら、
それはそれは大きな変化ではないでしょうか?
体質は遺伝するので、自分の娘にもその危険性ならびに
エクエルの活用を本人が伝えることができます。
また、当院でゼオスキンを始め各種のシミ・美白治療を
される患者さん達に遮光の大切さとともに、
それによって生じてしまう弊害としてのビタミンD欠乏症を
きちんとお伝えするようにしたいのです。
・ビタミンD欠乏症が蔓延していること
・ビタミンDの作用は以前に考えられていた以上に多彩で
大きな作用を有していること
・採血で簡単に評価が可能
・必要時にはサプリメントで補充
是非、こうしたことをクリニック全体で取り組んでゆきたいと思います。
当院の予防・未病への取り組みの大きな一歩になるのではないかと思うのです。
もちろんニキビ治療を継続してもらうことも、
ニキビ痕発症を予防する手段ですから、
より脱落しないようにするための工夫などしてゆかねばなりません。
治療をより高い精度で行うとともに、
未病や予防に関わる啓蒙活動を行わないと本末転倒にもなりかねません。
そうした意味でも今後ともスタッフともども新しい知識や技術を
積極的に導入・習得してゆきうたいとも思います。
プロジェクト1
ニキビ患者を中心に(特に女性)採血を行い、
鉄欠乏や亜鉛不足を評価して、必要時には補充を行う(お勧めする)。
プロジェクト2
女性のニキビ患者にHPVワクチンの有用性ならびに
キャッチアップ対象であることなどをお知らせ。
希望あれば、当院でも接種可能。
プロジェクト3
女性のプラセンタ注射患者を中心に、更年期手疾患に対して
エクエルが有用であることをお知らせする。
ソイチェック、エクエルのご紹介。
プロジェクト4
皮膚の光老化には紫外線防御が必要であるとともに、
遮光を徹底することでビタミンD欠乏症が生じてしまっていること
などを啓蒙してゆく。
ミルディス皮フ科
村上義之
参考記事